泉北高速以外の社局とは関係ない記事です。他社局のページにもこの記事が表示されますが、鉄道コムの仕様でこちらから非表示が出来ません。ごめんなさい。それでも良いよという方は下へ、興味ない方は戻ってください。


泉北高速鉄道2 色補正
▲泉北高速鉄道の7020系

泉北高速鉄道線(以下泉北高速)が昨日(2021/04/01)開業50周年を迎えました。

まずは泉北高速を知らない方のために(ざっくり)説明します。

泉北高速鉄道株式会社(設立当初は「大阪府都市開発株式会社」という第三セクター⇒南海電鉄グループに株式売却・グループ入り時に社名変更)が運営する「泉北高速鉄道線」。
大阪府堺市の中百舌鳥駅~和泉市の和泉中央駅を結ぶ14.3kmの路線で、南海高野線(中百舌鳥駅~難波駅間)で相互直通運転を実施しています。
「泉北ニュータウン」・「トリヴェール和泉」と大阪市内の都心を結び、各ニュータウンの背骨となっている路線です。

※ちなみにトラックターミナル管理もしています。そちらの方が主力&歴史が古いのですが…ここでは割愛。


南海高野線を利用したことある人なら見たことあるかもしれませんが…このキャラクター「せんぼくん」は同社のキャラクターです。
泉北高速 回数券袋サムネ
▲今は配布されていない回数券袋の一部

鉄道むすめ好きな方なら「和泉こうみ」で伝わるかもしれませんね。こちらも同社の運転士です。



※「第1回鉄道むすめトーナメント」で「久慈ありす」さんと激戦を繰り広げたあの方です。



泉北ライナーも泉北高速と南海電鉄の共同運行です。
P1040954
▲同社の12000系

あとはハッピーベアルとかフロンティア号とか…準大手私鉄でもちゃんと50年の内に沢山の多種多様な歴史が詰まっているんです…!



話していたらキリがないので続きはWikipediaで。


さて…ここからが
本 題 で す
沿線民を中心によく(出典を明記してくださいと言いたくなるような)信じ込まれている噂があります。(都市伝説かも)

泉北高速鉄道運賃が日本一高い

「日本一高い」と言われる路線は他にも色々あるのですが…
これにはあの楚の矛盾する矛と楯を売る商人もびっくり。
ということで、今回は『泉北高速の運賃が日本一高いのは本当なのか』検証してみました。

長くなったので、今回は線内運賃編です。直通の運賃については次回。

まずは今の泉北高速の運賃と営業距離の表です。
運賃比較 泉北のみ

上段は泉北高速の現行運賃、和泉中央の数字は『加算運賃適用後(加算運賃適用前)』として記しています。

※加算運賃:和泉中央発着(正しく言えば「光明池~和泉中央と同区間を通過する場合」)は加算運賃として20円追加されます。現在は括弧前の数字、加算運賃の適用が終了した後は括弧内の数字を払うことになります。
※上段の単位は円、下段はkmで、データは2021年1月現在。
※例外を除き1キロ未満は切り上げ
※新規値下げ・割引は実施しないものとする。計算は普通運賃の大人。

ここまでは下記の表の他社と同じ基準・表記法です。

下段は営業距離(運賃を算出する際に参照する距離)です。

※ちなみに色以外はここから下の図、全てこの表に準じています。
比較要

ちょっと脱線しますが、14.3kmはどれぐらいなのか。下記のとおりです。
※駅数には起終点駅含める
・山手線   品川~(目黒・原宿)~目白 14.2km 12駅
・大阪環状線 大阪~(西九条・天王寺)~鶴橋 14.0km 13駅
南海高野線 難波~白鷺 14.2km 16駅
・  〃   中百舌鳥~河内長野 13.9km 10駅
・南海本線  難波~諏訪ノ森 13.8km 12駅
・OsakaMetro御堂筋線 なんば~なかもず 14.0km 11駅
・  〃    〃  と北大阪急行  なんば~桃山台 14.0km 12駅

泉北高速 中百舌鳥~和泉中央 14.3km 6駅

他線では2桁(10~16駅)ある距離に6駅しかない
これをよく覚えていてください…


次は南海電鉄の運賃泉北高速で適用したらどうなるのか
※こうしたら(大幅に)値下がりすると信じている人多数…
運賃比較 泉北と南海
値上げ:赤文字 値下げ:青文字 現状維持:黒文字

和泉中央~光明池や泉ケ丘~栂・美木多では-30円の値下げ、中百舌鳥~光明池で+50円の値上げとなりました。近距離は10~30円の値下げor現状維持、遠距離は20円~50円の値上げといった感じでしょうか。

※中百舌鳥~光明池は12.1kmで340円(50円値上げ)になりますが、南海電鉄の同距離でも340円になります。当たり前ですね。他社の表でも同じです。
難波~百舌鳥八幡(12.5km)≒中百舌鳥~光明池(12.1km) 前者は340円、後者は290円(南海になると340円)。こんな感じで比べてますし、同距離同運賃ではないよというだけ。

ここまで真面目に米印読んだ人、当たり前のことを長々と書いてごめんなさい。


区間によっては南海電鉄の方が高くなりますし、その区間では”南海電鉄の方が高いので日本一高いとは言えない”(米印で示したように実際に事例があるので)と言えるでしょう。

他の関西の大手私鉄などのバージョンも見ていきます。

近鉄
運賃比較 泉北と近鉄
※記法は南海電鉄と同じです。

栂・美木多~光明池と光明池~和泉中央は値下げ、3区間で現状維持、10区間で値上げ
中百舌鳥発着が全部値上げ
あと深井・泉ケ丘発着で値下げがないのもありますが。その点でも日本一高いとは言えないのではないでしょうか。
南海電鉄
値下げ7区間、現状維持3区間、値上げは5区間なので…南海より酷い結果に…

京阪電車
運賃比較 泉北と京阪
※記法は南海と同じです。

京阪線と大津線で運賃形態が異なりますが、ここでは京阪線の運賃で比較しました。

6区間で値下げ、6区間で現状維持、値上げは3区間でした。
南海電鉄近鉄と比べれば値上げ区間は少ないですが…まだ値上げ区間があります。

阪急電鉄・阪神電車・JR西日本(幹線)
運賃比較 泉北と阪急
運賃比較 泉北と阪神
運賃比較 泉北とJR西日本幹線
※表記方法は南海電鉄と同じ

上から順に阪急・阪神・JR西日本(幹線)で記載しました。
こちらは関西だと最も安い分類なのではないでしょうか。
JR西日本の1区間を除き値下げとなりました。
※実際に泉北でやると…経営的な問題とか大丈夫?すぐ廃線にならない?と思ってしまったり。身の丈にあった運賃が必要なんです…。(これ以上は今回の検証からかけ離れるのでここまで)

次は京阪神の地下鉄で見てみます。

OsakaMetro
運賃比較 泉北とOsakaMetro

9区間値上げ、3区間現状維持、3区間値下げ
「OsakaMetroになれば値下がる」は3区間のみ
という結果になりました。

※ここから先、網掛けが消えますが気にしないでください。あってもなくても別に関係ありません。

京都市営地下鉄・神戸市営地下鉄
運賃比較 泉北と京都市営地下鉄
運賃比較 泉北と神戸市営地下鉄

順に上から京都市営地下鉄・神戸市営地下鉄です。
※神戸市営地下鉄は西神・山手線と海岸線の運賃形態
※京都市営地下鉄は例外として、運賃計算時に1キロ未満を四捨五入して計算した。(他は切り上げ)

京都市営地下鉄は「日本一高い」と新聞に書かれたり。

※初乗り(「何キロまで」という基準は各社ばらつきあり。ただし1駅乗るだけで下記の運賃を払うことには変わりありません。)は
・南海など関西大手私鉄:160円(阪神は150円)
・泉北高速:170円
・OsakaMetro:180円
・神戸市営地下鉄:210円
・京都市営地下鉄:220円

共に全区間値上げ

泉北高速は日本一高い」という説は(線内に限れば)デマ
ということが立証されました。

ついでに関西の(泉北高速と同じ)準大手私鉄で14キロ以上ある山陽電鉄と中小私鉄の大阪モノレールでも比べてみます。
※神戸高速線と北大阪急行電鉄、水間鉄道、
能勢電鉄は14キロ未満のため計算不可能、阪堺電車は全区間一律230円のため流石に除外。

運賃比較 泉北と大阪モノレール
▲大阪モノレール

上記の表を見れば分かりますが…
泉北高速は線内運賃が大阪一高い」と言えない

※流し読みされたくないので色々うるさいですが…許してください

大阪モノレールの方が遥かに高いです。京都市営地下鉄より高いですね。


運賃比較 泉北と山陽
▲山陽電鉄
こちらもなかなか…特に中百舌鳥発着。

さて、ここまでは関西で見てきましたが、ここからは関東で見ていきたいと思います。(ネット上で「運賃が高い」と書かれていた路線と比較してみました。)

運賃比較 泉北とつくば
▲つくばエクスプレス
※下段:つくばエクスプレス現行運賃(きっぷ)を適用した場合(営業距離は泉北)

東葉高速運賃比較 泉北と東葉高速
▲東葉高速鉄道
※下段:東葉高速鉄道現行運賃を適用した場合(営業距離は泉北)

運賃比較 泉北と北総鉄道
▲北総鉄道
※下段:北総鉄道現行運賃(きっぷ)を適用した場合(営業距離は泉北)

※関西では10円単位の運賃形態が採用されている・計算の簡略化のため10円単位のきっぷ購入時の運賃で計算しています。

3社とも高いやん

今回の検証はここまで。次の記事で直通運転先と運賃を合併した時の検証です。

ちなみに…冒頭でなんか「覚えておいてください」と書きました。
泉北が高いと感じる理由の1つは「距離が長い割には駅数が少なく所要時間も短い」点にあると思います。
例えば南海高野線 難波~白鷺 14.2km(16駅)は準急で20分。各駅停車で28分かかります。(深夜帯の場合)
ですが泉北高速 中百舌鳥~和泉中央 14.3km(6駅)の場合、各駅停車で16分。駅数も高野線と比べて10駅異なります。

同じ距離でも泉北高速の方が早い・駅数が少ないのです。各駅停車が高野線、急行が泉北高速と考えたらわかりやすいでしょうか。同じ停車駅数でも、急行の方が断然遠くいけます。同じ乗車時間でも、急行の方が断然遠くいけます。当たり前ですね。
その感覚を泉北に適応すると…早い&停車駅数が少ないので遠くに行ける。だから運賃が高く感じるのではないでしょうか。分かりにくくてごめんなさい。
駅間が長い(特に深井-泉ケ丘。同区間は(全列車)所要時間4分)のは冒頭の表をご覧ください。
………違う表ですが、再掲します
泉北 所要時間
※あくまでも1例のため、多少前後します。


※運賃が高い各社について、様々な課題を抱えていると思います。鉄道だけではなく、公共交通機関全体で言えることですが…高いから乗らない=廃止しろだと思います。高齢者になれば乗る、車が使えない時に乗る。ですが、誰も普段から使わなければ…そんな都合よく残ってくれるものなのでしょうか
公共交通機関には”公共”の名の通り、誰もが使いやすい運賃設定を求めたいものです。ですが、それが足かせとなって廃線・廃止や経費削減でかえって不便に…となったら元も子もないのではないでしょうか。
維持出来る運賃と利用者が納得し、利用しやすい運賃がどこで折り合いを付けれるのか。
それは各社違うと思います。各社の事情を考慮し、運営会社が適正な運賃で皆さんが利用するのが理想ではないでしょうか。


それでは次回に続きます。


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